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    B-Paws 犬と人。

    ドッグトレーナーが犬のあれこれを綴ります。犬のしつけは、ホリスティック思考で参りましょう!

    ”協力”と云う考え方。

    私はこれまでに3頭の犬の介護を経験しています。

    犬の介護も、人の介護も大変なこと。
    ましてや私の場合、愛犬のサイズが代を重ねる毎に大きくなってるので
    3代目からは大人並みに重いと云う(笑。
    4代目のジャンゴは成人男性より重い。
    5代目、6代目・・・10代目あたりでは、どうなってしまうのかっっ(´Д`)

    さて。

    ある日、犬の筋骨の動きについて調べていましたら
    いつの間にやら私は人の認知症のサイトに辿り着いていました(笑。

    人の認知症ケアについての一文なのですが、
    大変興味深いので紹介させていただきたいと思います。


    そこに書いてあったのは・・・

    「入浴には多くのプロセスがある。脱衣だけで大変である。
     ---中略---
     多くの患者は、シャンプーを一番嫌がる。
    これに対して家族介護者は、
    『シャンプーキャップを使えば楽々です。水やシャンプーが目や耳に入らなくなるので、
    本人の抵抗がずっと減ります』と答える。
    あるいは『メロディをつけて流れ作業でやっています。
    “はい今度は手を挙げて、手が終わったら足あげて、
    足が終われば、シャンプーだ”という感じ』。
    乗りやすいリズムで、にぎやかに楽しそうにやること、
    そして協力してもらえたら褒めてあげるのがコツだそうだ。」



    犬のことではなく、人の認知症ケアについての内容ですが
    読めば読むほど犬のトレーニングに於いても共通点があるなと感じます。

    認知症と診断された方と犬は同じだとかそういうことを言いたいのではないと
    変な誤解のないよう、明記しておきます。

    何がどう共通だと感じるのかと云うと、
    如何に相手に無理なく受け入れてもらうのか工夫を凝らすと云う点です。
    相手に”協力”してもらうという考えは、非常にすばらしいなぁ~と思います。
    「ありがとう」と言える関係ですよね、まさに。


    また、別の記事では・・・
    46歳で認知症を診断されたの方はご自身の講演会で参加者から
    「パジャマを脱ぎたがらないことで困っている」と相談されたときに
    以下のように仰っているんです。


    「『あなたは日曜日の朝はどうされますか? いつもちゃんと服を着ますか?
    また寝たいなと思う時はありませんか? 
    あるいはパジャマ姿で家のまわりをうろうろすることはありませんか?
    いつまでもパジャマ姿でいることがそんなに問題でしょうか?』
    世界は私たちのテンポよりもずっと速く、目の回るようなスピードで動いているというのに、
    私たちは、やれこれをしろ、早く答えろ、ゲームをしろ、
    グループ活動に参加しろと言われている。
    あまりにもスピードが速すぎるので、本当は、向こうへ行ってほしい、
    もっとゆっくりやってほしい、私にかまわないでほしい、
    とにかくあっちへ行ってほしい、と言いたいのだ。
    私たちが扱いにくくて協力的でなくなるのは、たぶんそういう時かもしれない。
    これは『問題行動』と呼ばれている。
    だが私に言わせれば、これは自分の介護環境に適応しようとしている『適応行動』である。
    あなたを押しのけるのは、無理やりシャワーを浴びさせようとするからだし、
    食べ物を吐き出すのはそれが嫌いだからだ。
    --- 中略 ---
    どうか私たちがいつもそうしている時間にシャワーを浴びさせ、お風呂に入れてほしい。
    どんな食べ物が好きか知っていてほしい。
    トイレの場所がはっきり見えるようにしておいてほしい。」



    気持ちを汲み取られずに決めつけたルールを押し付けられること、
    この方だけではなく、
    きっと犬達でも同じようなことを感じる場面があるのではないだろうかと考えます。

    例えば、吠えるのは、
    近寄って欲しくないから、怖いから、やめて欲しいから、
    その逆も然り。
    自分の想いを伝えたいから表現するわけで。

    お互いに都合があり、想いがあり、そうしたものが交錯する毎日。
    理解できない、理解されないのはお互いに心苦しいです。

    問題行動と呼ばれるモノは、いったい何なのか。
    一方から見た問題行動も、相手にしてみたら「そっちが問題行動!」かもしれません。

    相手の負担を減らす為の工夫は、
    周り周って自分自身の負担を減らしてくれることに繋がる。

    これまでの愛犬の介護生活もそうでした。
    「この子はどうしたら、これを受け入れやすくなるだろう?」
    「この子が楽な姿勢は、どれだったか?」
    「この子が喜ぶことで、今やってあげられることは?」
    毎回、精一杯考えてやれる限りやりました。
    そして、そうした介護をすることにより
    愛犬は不自由な中でも満たされ、
    その姿を見て自分も安心して睡眠を取ることができたりしたものです。

    でも、介護生活は基本的に睡眠不足^^;
    そういうときは何故か第六感が研ぎ澄まされ、不思議体験いっぱいです。

    介護と犬のしつけだけでなく、
    その他の多くの事柄でも同じことが言えるのかもしれませんね。


    なんとな~く読んでみたら、非常に勉強になったものですから
    ご紹介させていただきました。
    気になる方は こちら からどうぞ。


    「良い子だね」「ありがとう」
    今日は何回、愛犬にそう言えましたか?


    (今回の記事はかつて私が書いた古い記事の再編集です)

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